新卒や初めて就職した場合、手取り収入が気になるところです。ここでは、月収別に手取り収入を計算し、その計算式や解説を交えて詳しく解説します。
目次
手取り収入の計算式
手取り収入を求めるためには、以下のような計算式を使用します。
手取り収入 = 月収 – 所得税 – 社会保険料
社会保険料の内訳
- 健康保険料:一般的に月収の約4.95%(都道府県により異なる)
- 厚生年金:月収の約9.15%
- 雇用保険料:月収の0.3%
所得税の計算
所得税は、給与所得控除や基礎控除を考慮した後の課税所得に対して税率を掛け合わせて求めます。簡単な計算式は以下の通りです。
所得税 = (月収 – 給与所得控除 – 基礎控除) × 税率
給与所得控除と基礎控除
- 給与所得控除:収入に応じて決まる控除額
- 基礎控除:一律48万円(年間)
以下に、具体的な月収別の手取り収入を計算します。
月収別の手取り収入
月収20万円の場合
- 月収:20万円
- 所得税:所得税の計算のための控除を考慮して約3,000円
- 社会保険料:
- 健康保険料:20万円 × 4.95% = 9,900円
- 厚生年金:20万円 × 9.15% = 18,300円
- 雇用保険料:20万円 × 0.3% = 600円
手取り収入:20万円 – 3,000円 – (9,900円 + 18,300円 + 600円) = 約167,200円
月収25万円の場合
- 月収:25万円
- 所得税:約4,500円
- 社会保険料:
- 健康保険料:25万円 × 4.95% = 12,375円
- 厚生年金:25万円 × 9.15% = 22,875円
- 雇用保険料:25万円 × 0.3% = 750円
手取り収入:25万円 – 4,500円 – (12,375円 + 22,875円 + 750円) = 約208,500円
月収30万円の場合
- 月収:30万円
- 所得税:約6,000円
- 社会保険料:
- 健康保険料:30万円 × 4.95% = 14,850円
- 厚生年金:30万円 × 9.15% = 27,450円
- 雇用保険料:30万円 × 0.3% = 900円
手取り収入:30万円 – 6,000円 – (14,850円 + 27,450円 + 900円) = 約249,800円
月収35万円の場合
- 月収:35万円
- 所得税:約7,500円
- 社会保険料:
- 健康保険料:35万円 × 4.95% = 17,325円
- 厚生年金:35万円 × 9.15% = 32,025円
- 雇用保険料:35万円 × 0.3% = 1,050円
手取り収入:35万円 – 7,500円 – (17,325円 + 32,025円 + 1,050円) = 約290,100円
注意点
- 住民税:初年度は徴収されませんが、2年目からは前年度の所得に基づいて住民税が計算され、給与から天引きされます。
- ボーナス:年2回のボーナスが支給される場合もありますが、ここでは月収のみを対象にしています。
- 控除:扶養家族の有無やその他の控除によって手取り収入は変わる可能性があります。
これらの数値は概算であり、正確な金額は各自の状況や企業の規定により異なることがあります。詳細は給与明細を確認し、必要に応じて企業の人事部門に問い合わせることをお勧めします。